Vol.4 KJ法で情報を単位化・統合

■なぜKJ法が必要なのか

再現インタビューを実施したテストユーザーをワークモデル分析を通して、詳細を客観的に把握しました。
これらの情報からペルソナという新しい人格を作り出すためには、新しい発想が必要となります。

KJ法においてこれらの情報をさらに細かく単位化し、いろいろな情報をグルーピングしていく中で、様々な共通項を見出していきます。これらの共通項の発想が新しいペルソナの理想的な人格となっていきます。

KJ法
■KJ法とは何か

KJ法はブレストなどでも広く活用されている、文化人類学者川喜田二郎氏(東京工業大学名誉教授)が開発した発想法です。
整理したり、カテゴライズするものでなく、新たな発想を呼び起こすことを目的としています。
情報を単位化し、新たな繋がりを見出しながら統合して、表札を付けていきます。
これらの表札が、ペルソナを作るための項目になっていきます。

KJ法
■KJ法の手順
1)KJ法の準備

準備するものは以下の通りです。

  • ・ポストイット
  • ・大きな台紙
  • ・サインペン
  • ・テープ
  • ・メモ用紙
2)情報の単位化

チームメンバーがそれぞれワークモデル分析を行った情報をもとに単位化された情報をポストイットに書き出します。
単位化する際に注意する点は以下の通りです。

  • ・一枚のポストイットに2つ以上の情報を書かない
  • ・元の情報内容が連想できる
  • ・長い文にしない
  • ・要約したエッセンスを抽出する
関係性モデル

関係性モデルを解き明かしていきます。

単位化された情報

単位化された情報がポストイットで並んでいます。

3-1)グループ分けを行う(表札付け)

次に、ポストイットを大きな台紙に最初は何も考えずに貼り付けて、後で全体を俯瞰しながらグルーピングしていきます。
この際もチーム内で議論しながら、KJ法が「整理法」ではなく「発想法」である、という前提に基づき、広がりのない「分類」にならないよう共通項の見出せるもの同士をくっつけていきます。
整理・分類・カテゴリー分けをするのではありません。
一見全く関連の無い情報でも共通点を見出し、発想していきます。

例えば、

  • ・旅先でおいしいものが食べたい
  • ・近くの観光地一覧を見る

という2つの情報からであれば、『情報収集』という共通点でグルーピングしていくことができます。

並行して、メモ用紙にグルーピングのサマリーなどを書きとめ、チームの共通見解を高めます。

全員が腑に落ちるグループ分け

チームメンバー全員が腑に落ちるグループ分けを行うことが重要です。

議論

とことん議論します。

発想を呼び起こすグルーピング

全体を見渡して、発想を呼び起こすグルーピングを意識します。

3-2)表札をつける

情報をグループ分けして表札をつけていく過程は以下の通りです。

  1. (1)似ている情報を集めて小さなグループを作る
  2. (2)グループに見出しをつける
  3. (3)見出しの付いたグループを見比べて、統合していく
  4. (4)全体が10以下のグループになるまで繰り返す

グルーピングを進めた後でも、検証作業により不適切と思われる分類が出てきたら、何度でもやり直します。
ポイントは厳密な統合を目指すのではなく、発想を助けそうな統合を試してみることです。
KJ法が適切に行われると以下の問題がイメージできてきます。

  • ・ユーザーにとって今何が問題となっているのか
  • ・ユーザーも気付いていないニーズは何か
共通項に注目し表札を付ける

グループごとの共通項に注目し表札を付けることで発想が生まれます。

全体像を把握

統合を繰り返すことで、メンバー全員が情報の全体像を把握していきます。

4)図式化する

グルーピングが行われた情報同士の関係性を図式化していきます。
具体的には、ポストイットがまとめられて表札が貼られたグループ同士を、サインペンで囲み、矢印で影響の方向を書き込んでいきます。

今回は、KJ法からペルソナを得ることを目的としていたので、特にプロフィールと行動パターンについて関係性を図式化しました。

図式化することで、プロフィールと行動の関係、影響の深さなどが明らかになります。

矢印で関係を示します

ポストイットのグループを線で囲み、矢印で関係を示します。

ペルソナの項目

グループごとの表札がペルソナの項目となります。

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